草本茶 おしゃれに楽しむ台湾ハーブティー!
企画構成/高田雅子 文/高田雅子 写真/張晉瑞
草本茶
おしゃれに楽しむ台湾ハーブティー!
ハーブは古来から薬や香料として使われてきた有用植物。台湾でも「薬膳」の考え方から、火照りやむくみなど、薬を飲むほどでもない日常のちょっとした不調に合わせて「草本茶」と呼ばれるハーブティーを飲んで体調を整える習慣がある。「青草茶」とも呼ばれる伝統的な草本茶は昔から市場や屋台で売られてきたが、近年はカフェやドリンクスタンドスタイルの店も増えてきた。店ごとにハーブの配合にこだわりがあるため、同じ名前のハーブティーでも味や香りが異なることがあるのもおもしろい。次の台湾旅行では、お洒落でおいしい「台湾ハーブティー」で元気になろう!
目次
老濟安 Healing Herbar
龍山寺わきの薬草専門店が集まる「青草巷」で1972年に創業した老舗青草店。現在の店舗には2000年に移転した。下町の路地でひときわ目を引くモダンな店舗は、もとは店の倉庫だった建物。場所は変わっても、常連客が店舗を訪れ身体の調子や健康管理について相談しながら薬草を調合してもらう昔ながらの風景は変わらない。
店では顧客との交流を大切にしながら、青草茶文化の保存と普及に努めている。苦くて飲みにくかった伝統的な青草茶を、軽くすっきりした味わいにアレンジした老濟安のハーブティーは若い人にも人気。
おすすめはその時の体調に合わせてハーブを調合する「カスタムヒーリングティー」。ゲストが簡単な体調についてのアンケートに答えると、オーナーが回答結果と顔色などからゲストに最適なハーブをブレンドしてくれる。
ハンドドリップでじっくり淹れるハーブティーは、ほっとするやさしい味。あらかじめ効能別にセットされたブレンド茶もあるので、気になるお茶を選ぶのもいいだろう。
台北市萬華区西昌街84号02-2314-1878
9:00-19:00、日曜・月曜定休
facebook.com/HealingHerbar
※日本語メニューあり
一両十銭青草舖
青草茶業界で20年あまりのキャリアを持つ持つオーナーが2018年に開いたハーブティー店。薬箪笥が置かれた店舗は伝統的な漢方薬店とカフェ風の雰囲気を併せ持つお洒落なインテリア。臨江街夜市に近いことから若い人にもファンが多い。看板メニューの「青草茶」は数種類のハーブをブレンドした身体の熱を冷ます効能がある伝統的なハーブティー。
店頭ではオーナーに相談したり、パンフレットに漢字で書かれた各ドリンクの原料やそれぞれの効能、身体を温める「温」、熱を冷ます「涼」、バランスを調整する「平」などの性質を確かめながら、体質や体調にあったハーブティーを選ぶことができる。試飲が可能なのもうれしい。
青草茶のティーバッグ(左)
青草茶:仙草、咸豊草、薄荷などをブレンドした「涼」のお茶(中)
夏桑菊花:夏枯草、桑葉、菊花の甘みがある「涼」のお茶(右)
02-2784-0983
10:00-21:00
facebook.com/TWherbalshop
満上仙草茶飲専売店 敦化安和店
暑気あたりや喉の渇きに効用があるとされるハーブ「仙草」を煮出した「仙草茶」は、暑い台湾に欠かせないハーブティー。仙草茶専門店の「満上」では、100年を数える仙草栽培の歴史がある苗栗県銅鑼郷で契約農家が丹精込めて育てた有機栽培の仙草を使用している。仙草茶はほんのり清涼感のある爽やかな味わいで、汗をかいた後に飲むと火照った身体を優しく潤してくれる。
看板メニューの仙草茶のほか、仙草茶ラテや仙草茶で煮込んだ煮卵「仙草茶葉蛋」などのアレンジメニューもぜひ試してみたい。ローゼルティーなどのハーブティーや台湾茶、紅茶のメニューもおすすめ。
百年仙草凍飲:微糖の仙草ゼリー入りの仙草茶(左)
冰釀洛神茶:甘酸っぱいローゼルティー(右)
02-2709-3535
10:00-21:00、土曜・日曜11:00-19:00
bit.ly/3CkcGIK
茗京萃
漢方薬メーカー「天一薬廠」の食品部門から生まれた漢方ハーブティーブランド。1年を春分や夏至、秋分、冬至など約15日ごとに分ける「二十四節気」をベースに、季節の変化に応じた漢方ハーブティーを消費者に届けている。
全24種類のハーブティーは消化促進、体力増強、リラックスなどの効能に合わせて、ハーブやフルーツ、漢方食材をブレンドしたオリジナルブレンド。甘さの選択は砂糖を加えずハーブの自然な甘さと香りを楽しむ「草本甜」がおすすめ。
秋分紫蘇飲:紫蘇と薄荷がすっきりのどを潤す秋のお茶(左)
月桂咖啡:キンモクセイの花の香りが爽やかなコーヒー(右)
02-2567-6882
10:00-18:00
facebook.com/tenergy24
草本茶集 三重仁愛店
1992年創業の「草本茶集」は、嘉義県で60年の歴史をもつ老舗漢方薬店「振興中藥行」にルーツを持つ漢方ハーブティー店。使用するハーブはすべて台湾の食品衛生安全基準を満たす厳選素材で、漢方薬店に伝わる薬草の深い知識を背景に、仙草茶など伝統的な漢方ハーブティーのほか、ハーブティーをアレンジしたフルーツティーやタピオカミルクティーなど、西洋風のドリンクも提供している。店内は観葉植物の鉢植えが並ぶ可愛らしい雰囲気で、ドリンク片手の写真撮影にぴったり!
玫瑰愛麗絲:ローズティーの香りが華やかなタピオカミルクティー(左)
蘋果樹:カモミールティーとリンゴなどをミックスしたフルーツティー(右)
02-2970-1169
10:30-21:30
herb-tea.com.tw
古早茶坊
大学生でにぎわう師大夜市にひっそり佇む漢方茶店。オーナーの陳光燿氏は、漢方の気の流れ「経絡」や「命卜相医山」の五つの術について造詣が深い。厳選した漢方食材を弱火で10時間以上かけてじっくり煮出した漢方茶は、幅広い年齢層の顧客に愛されている。青草茶や苦茶などの漢方茶のほか、キクラゲとハスの実の甘いスープ「蓮子白木耳」など美容に良い漢方デザートも提供しているので、夜市の食べ歩きの締めに立ち寄るのもおすすめ。
蓮子白木耳:キクラゲとハスの実、ナツメ入りの甘いスープ(左)
減脂茶:酸味のあるサンザシが消化を助けるダイエット茶(左)
02-2363-3362
16:00-24:00(開店時間不定、17時以降の訪問がおすすめ)
bit.ly/32d215Z
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