新竹 のんびり街歩き
企画構成/高田雅子 文/高田雅子 写真/陳伯瑋・視野創異行銷
新竹
のんびり街歩き
新竹は旧名を「竹塹」といい、清代には城郭都市「竹塹城」の外周に城壁が築かれていた。300年を超える歴史を持つ古都には、現在も数多くの歴史的建造物や寺廟が残っている。のんびり街を歩いていると、思わぬところで美味しいご当地グルメにであうことも。気ままに歩いて、自分だけの古都散策を堪能しよう。
台湾鉄道新竹駅から徒歩またはレンタサイクルで各スポットへ新竹市Youbike
www.youbike.com.tw/region/hccg
目次
定番スポット
1. 新竹市影像博物館
建物の前身は1933年(昭和8年)建設の「有楽館」。台湾初の冷房を備えた西洋風の豪華な劇場だった。新竹市歴史建築。
新竹市東區中正路65號9:00-17:00、金曜-日曜9:00-21:00、月曜休館
入館無料、映画上映時は演目により異なる
2. 新竹市立動物園
開園は1936年(昭和11年)。ドイツのハーゲンベック動物園の正門を模した新竹公園側の門は動物園のシンボル。
新竹市東區食品路66號9:00-17:00、月曜・旧暦大晦日休園(最終入場16:30)
大人NT$50、6歳-12歳NT$25、6歳未満・65歳以上無料
3. 台湾鉄道新竹駅
1913年(大正2年)建築のバロック建築の駅舎は「台湾で最も美しい駅」と称えられている。国定古跡。
4. 護城河親水公園
かつての竹塹城の堀の一部を利用した新竹駅前広場そばから新竹市政府北側まで約800m続く親水公園。
新竹市東區林森路から世界街の間
5. 竹塹城迎曦門
新竹駅北側の環状交差点「円環」にたつ清代に築かれた城郭都市「竹塹城」の東門。国定古跡。
新竹市東區東門圓環
6. 新竹市美術館
1925年(大正14年)建設の旧新竹郡役場。現在は現代美術を展示している。新竹市定古跡。
新竹市東區中央路116號9:00-17:00、月曜休館
入館無料
日本建築
新竹少年刑務所演武場
新竹少年刑務所は、刑務所本体、官舎、演武場が現存する、台湾で最も保存状態の良い刑務所建築のひとつ。1935年(昭和10年)に完成した演武場は、正面から見て右側が柔道場、左側が剣道場で、本館後方に宿舎が付随した建物だ。道場の南北の床下には、半分土に埋められた甕が並べられている。
その開口部は道場の中心に向けて傾けられており、踏み込み時の音を反響させる音響設備の役割を果たしている。歴史的価値を持つ貴重な演武場は2012年に新竹市の古跡に指定された。現在は展覧会場として一般公開されている。
新竹市北區廣州街20巷18號・20號9:00-17:00、月曜休館
入館無料
下竹町-新竹南大路日式警察宿舍
日本時代に「黒金町」と呼ばれていた新竹駅南側に建つ日本建築の宿舎は、1930年代に建設された新竹駅の駅員宿舎だった建物。1棟に2軒の住宅が合わさった造りは当時の典型的な宿舎建築のスタイルだ。
戦後は警察宿舎に転用されるなどしたが、歴史的価値が高いことから新竹市南大路145・147號と162・166號の2棟が2016年に新竹市の歴史建築に指定された。現在は前者が文化施設、後者がレストランとして利用されている。アート作品展示や記念品販売を行っている文化施設は無料で参観できる。
新竹市南大路145號・147號10:00-18:00、月曜定休
入館無料
facebook.com/xiazhuting.exhibition.art
李克承博士故居 a-moom
1909年生まれで新竹初の医学博士となった李克承博士の旧宅。ふたつの回廊をもつ設計がユニークな建物の前身は、1943年に3名の日本人商人が共同で建設した商会。現在はカフェとして運営されている。新竹市定古跡。
新竹市北區勝利路199號9:00-17:00、月曜休館
ミニマムチャージ:1人ドリンク1杯
facebook.com/culture.Japanesehome.coffeebread
中央市場&西門市場
1951年設立の「中央市場」と隣接する1932年設立の「西門市場」は早朝から昼過ぎまで買い物客でにぎわう伝統市場。安くて美味しい庶民派グルメが多い注目のグルメスポットだ。
老陳家中央市場糯米水餃
もち米を使った生地で豚肉餡を包んだ「糯米水餃」は、新竹独特のご当地グルメ。よく見かける湯圓(白玉)に似ているが、糯米水餃は生地が薄めで、ゆでる前は楕円形の餃子のような形をしているのが特徴だ。
初訪問なら豚骨ベースのスープに糯米水餃と自家製餛飩(ワンタン)を加えた「綜合湯」がおすすめ。肉団子スープ「貢丸湯」も人気。
新竹市北區西門街2巷2號(中央市場92番)7:00-14:00、月曜定休
西市米粉湯
豚骨ベースのスープに太いビーフンを合わせた「米粉湯」は、1碗わずか40元。ビーフンの中に大きなタロイモがひとつ入っているのもうれしい。好みでホルモンや干し豆腐などを切り分けてもらっておかずにしよう。
新竹市北區西安街84號7:00-16:00、月曜定休
東門市場
1900年設立の「新竹市場」を前身とする伝統市場。近年は若いオーナーが営むおしゃれなカフェやバー、居酒屋などが増えており、新たなナイトスポットとして注目を集めている。
新竹市東區大同路86號
Coffee SHOT 珈琲夏特
市場裏の路地と市場内の通路にカウンターが面しており、市場散策中に立ち寄って休憩するのにぴったり。凍らせたコーヒーにフレッシュミルクを注ぐカフェオレ「咖啡歐蕾」などのドリンクや手作りスイーツがおすすめ。
新竹市東區中正路67巷 東門市場1F 1049室木曜・金曜18:30-22:00、土曜・日曜14:00-20:00、月曜-水曜定休
新竹都城隍廟
清代の1748年建立の新竹市を代表する廟。廟の敷地内外に多種多彩なB級グルメが集まる美食の殿堂だ。朝から夜まで営業しており、いつも観光客でにぎわっている。
新竹市北區中山路75號
林家芋泥球
平日も長い行列ができる人気屋台。看板メニューの「芋泥球」は、カリカリの薄皮の中にタロイモペーストがみっちり詰まっており、タロイモ好きにはたまらない美味しさ!
新竹市北區東門街191號14:00-21:00、土曜・日曜12:00-21:00
桂紅茯苓糕
人気の「白色麥芽餅」は、白く柔らかい麦芽糖と砕いたピーナッツ、パクチーを最中の皮ではさんだおやつ。不思議な組み合わせだが、食べるとクセになる人が多い廟口名物だ。
新竹市北區中山路96號11:00-18:00
※パクチー不要の場合は注文時に伝えよう
廟口鴨香飯
「鴨香飯」は、白いご飯と柔らかなアヒル肉とアヒルの油のハーモニーが絶妙で、目玉焼きをのせて食べても美味い。アヒル肉の汁麺「鴨肉米粉」や、サクサク香ばしい揚げワンタン「炸餛飩」も人気。
新竹市北區中山路142號11:00–15:00、15:30–21:00、火曜・水曜定休
正老牌阿忠肉圓
でんぷんの粉で肉餡を包んで油で揚げた「肉圓」の店。新竹の肉圓は、甘辛いピンク色のたれをかけるのが特徴だ。新竹名物の肉団子スープ「貢丸湯」とあわせていただこう。
新竹都城隍廟内8:00-21:00
阿誠號米粉
120年の歴史を持つ焼きビーフン「炒米粉」の老舗。弾力のあるビーフンとニンニク醤油風味のたれの組み合わせが絶妙だ。お供には茹でたスルメイカ「燙魷魚」、スルメイカとつみれのあんかけスープ「魷魚肉羹」を。
新竹都城隍廟内7:00-21:30
新竹土産
淵明餅舖
1945年創業の老舗菓子店。看板商品の「水蒸蛋糕」は、しっとりふわふわ生地で餡をはさんだ蒸しケーキ。餡の種類は紅豆(小豆)、芋頭(タロイモ)、肉燥(肉でんぶ)の3種類。懐かしい美味しさで世代を問わず人気の新竹土産だ。
新竹市北區中山路112號9:00-21:00
福源花生醬
1947年創業の老舗が作るピーナッツバターは、なめらかな食感とほどよい甘さ。好みで加糖、無糖、顆粒入りを選ぼう。
新竹市東區東大路一段155號9:00-21:00
新復珍商行
120年の歴史を誇る「竹塹餅」は、豚の脂身などで作った餡を包んだ、甘さとしょっぱさがクセになる饅頭。ビーフンと肉団子とともに「新竹三宝」に数えられる新竹名物だ。
新竹市北區北門街6號8:30-22:00
東徳成米粉廠
日本時代から3代続く老舗では、100年前に創業者が使っていた機器で米100%使用のビーフンを作っている。米の風味豊かな天日干しビーフンはお土産に最適。
新竹市北區延平路一段317巷3弄47號8:00-19:00、日曜定休
源珍食品加工廠(源珍醬油)
「新竹市土産物TOP10」にも選ばれた醤油は、甘みのあるまろやかな風味が特徴で、新竹の有名屋台やレストランも愛用する「新竹グルメの縁の下の力持ち」だ。
新竹市東區西大路221號8:00–12:00、13:00–16:30、土曜・日曜定休
新竹 のんびり街歩き マップ
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