六塊厝 ~台湾鉄道 途中下車の旅~
企画構成/高田雅子 文/高田雅子 写真/張晉瑞
六塊厝駅
のどかな田舎の無人駅
台湾鉄道屏東線の屏東県最初の駅。かつて駅の周辺には6軒ほどの民家しかなかったことから「六塊厝」と名付けられた。無人駅で、現在も駅前は静かでのどかな田舎の雰囲気が漂う。将来的には、高速鉄道の屏東県への延伸に併せて六塊厝駅は西側へ約1.6㎞移設され、高速鉄道屏東駅と連絡通路でつながれる予定となっている。
Access:
1台湾鉄道六塊厝駅から徒歩またはタクシーで各スポットへ
2台湾鉄道屏東駅からタクシーまたはレンタサイクルで各スポットへ
屏東市レンタサイクル
www.youbike.com.tw/region/pthg
目次
ご当地グルメ
阿秀小吃部牛肉麵
人影も少ない無人駅の前にありながら、営業時間中はいつも行列ができ大混雑の人気牛肉麺店。まずは行列に並び、順番が回ってきたら案内された席で口頭で麺類の注文を済ませ、小皿料理が欲しい場合は専用のカウンターへ。指差し注文すると料理の合計金額が書かれた札が渡されるので、食後の会計時にこの札と麺類の伝票をレジのスタッフに渡して精算する。
看板料理の牛肉麺は、基本の「牛肉麵(汁あり)」と「牛肉乾麵(汁なし)」の2種類。麺は細麺と太めの家常麺が選べる。醤油ベースのスープには漢方系調味料が入っておらず、脂は多めだが牛肉のコクがあり美味。
濃すぎる場合は無料のだしを追加して好みの味に調整することも可能だ。牛肉は共通で、大きな塊肉は非常に柔らかく、食べ応え十分。郊外の名店の逸品をぜひ堪能しよう。
屏東縣屏東市光復路388-2號10:30–14:00、17:00–19:30、月曜定休
台湾鉄道六塊厝駅下車すぐ
史跡
下淡水渓鉄橋
高雄市と屏東県の県境を流れる高屏渓の旧名を「下淡水渓」という。1911年(明治44年)、台湾総督府は高雄と屏東を鉄道で結ぶ鉄橋の建築を決定。日本人技師・飯田豊二が設計を担当し、1913年(大正2年)に竣工したのが「下淡水渓鉄橋」だ。
全長1526mの橋梁は、当時アジア最長を誇り、「東洋一の大鉄橋」と称えられた。戦後も1992年に北側に新設された新高屏渓橋に役目を譲るまで、台湾南部の交通の要衝として活躍。歴史的・文化的価値の高さから1997年には国家二級古跡(当時)に指定されたが、2000年代に台風や水害により高屏渓の流心部の橋脚が相次いで被災・流出。現在は高雄側と屏東側の河岸に残存する部分のみが修復整備を経て空中歩道として一般公開されている。
優美なアーチを描く鉄橋の足元には、高屏渓や湿地帯など水と緑の景色が広がっている。朝日や夕日の時間帯、春の河川敷が花で彩られる季節などは写真愛好家に特に人気がある。時間があれば、ぜひ高雄側からの風景も楽しんでみたい。国家古跡。
屏東縣屏東市堤防路(屏東河濱公園内)9:00-17:00、月曜・旧暦大晦日休園
無料
1台湾鉄道六塊厝駅からタクシーで6分(電話で呼ぶ必要あり)
2台湾鉄道屏東駅からタクシーで10分、レンタサイクルで20分
※台風など天候不良時は閉鎖の場合あり
六塊厝 途中下車マップ
※掲載情報は取材時のものであり、現在の情報とは異なる場合があります。