ランタンフェスティバル 2018 嘉義特集
企画構成/鍾昀彤 文/鍾昀彤・楊善文 写真/宋育玫・嘉義県政府提供
2018年のランタンフェスティバルは
嘉義で会いましょう!
2018 年台湾ランタンフェスティバルはきたる3月初旬、台湾中部の嘉義県で開催される。2018年のフェスティバルでは「水・陸・空」をテーマにメインランタンが創作される予定だ。会場は、嘉義県政府(県庁)所在の県治特区から太子大道に沿って一路故宮南院パークまで、総面積は50ヘクタールに達する。ツーリストは高速鉄道嘉義駅下車後、シャトルバスに乗り換えれば10分で会場に達する。
ランタンフェスティバル期間中、台湾各地および諸外国から訪れるツーリストを迎えるにあたり、嘉義県もお勧めのスポットやルートをオフィシャルサイトで公開し、嘉義の魅力をアピールしている。今号はランタンフェスティバルに先駆けて、会場付近の観光スポットを一挙にご紹介する。
目次
台湾 ランタンフェスティバル 情報
ランタンフェスティバル会場は主に嘉義県県治特区に位置する。宗教・民俗にまつわる伝統ランタンや県の特色をイメージしたメインランタンゾーンのほか、見渡す限りの光の海が太子大道沿いに故宮南院まで続く。2018年の最大の特色は故宮南院の水景を取り入れた建築が大きな要素となること。そして阿里山・雲海・日の出・森林鉄道・桜といった嘉義をイメージするランタンが創作されることだ。伝統の灯篭に加え、最新の技術を駆使したハイテクランタンや音と光の噴水ショーも見どころとなる。
2018 台湾 ランタンフェスティバル 嘉義
2018 年3 月2 日-3 月11 日(メインランタン以外の会場は2/16(旧正月)より展示開始)taiwan.net.tw/2018taiwanlantern
台湾好行バス故宮南院線 (106)
故宮南院線は台湾鉄道嘉義駅・台湾鉄道民雄駅・高速鉄道嘉義駅に停車。沿路、故宮と高速鉄道駅所在の太保市および民雄郷と嘉義市の主要スポットを経由。故宮南院あるいはランタンフェスティバル会場へ向かう旅客
には最適なアクセスとなる。
www.taiwantrip.com.tw/line/75?x=3&y=1
嘉義 観光スポット情報
故宮博物院南部分館
故宮南院とも称される故宮博物院南部分館は、2016 年の開館。「アジア芸術文化博物館」をコンセプトに、フランスのギメ東洋美術館、日本の東京国立博物館、中国瀋陽の故宮、サンフランシスコのアジア芸術博物館など、世界の有名博物館と積極的に提携を進めている。より幅広いアジアの芸術作品や文物を当地で紹介したいという狙いである。常設展としては嘉義発展史・アジア仏教芸術・アジア茶文化展・アジア織物展・新メディア芸術展という五つのゾーン分かれ、ユニークな展示をおこなっている。
南院のメイン建築は台湾の著名建築家・姚仁喜の設計。現代感覚に満ちた展示ホールの周囲は、景観橋・景観湖・緑地が広がり、総面積は20 ヘクタールに達する。館内の参観後には、ぜひ園内を散策し、黄昏時の夕景を満喫したい。
嘉義県太保市故宮大道888 号+886-5-362-0777
9:00-17:00、月曜休館
NT$250、平日は9 人以下のツーリストに限る(週末は要予約)、10 人以上はネットで参観予約のこと(チケット販売は8:45-16:30)
高速鉄道嘉義駅2 号出口から台湾好行バス33(関子嶺故宮南院線)・106(故宮南院線)、あるいは市バス105・166・ 168・7235・7702・黄9 号で「故宮南院」下車。
south.npm.gov.tw
蒜頭製糖工場蔗埕文化パーク
故宮南院北側入口と一本の道を隔てて鎮座するのは、1906 年に建設され百年の歴史を有する蒜頭製糖工場。2002 年に業務を停止し、観光パークとしてリニューアルされた。ツーリストは工場を参観し、ガイドの案内で製糖工場の歴史に触れることができるほか、台湾糖業鉄道(五分車)の古い駅舎から始まる約1 時間のトロッコ乗車を楽しむことができる。園内には木造の駅舎・礼拝堂・宿舍などの老建築が並び、レンタサイクルで朴子渓自転車道を巡ることも可能。売店のアイスキャンデーも懐かしい味わいで人気だ。
嘉義県六脚郷工場村1 号+886-5-380-0741
8:00-17:00、トロッコは10:00 および15:00 発車、団体は別途要予約
園内は参観無料、トロッコはNT$100
高速鉄道嘉義駅2 号出口から台湾好行106 号バスで「蒜頭蔗埕文化パーク」下車。
板陶窯交趾剪黏工芸パーク
交趾陶( 交趾焼= こうちやき)は中国南方で生産されていた焼き物の一種。低温で焼き上げる点と多彩な色遣いが特徴。台湾の寺廟の屋根を飾っている艶やかな装飾に気づかれた方も多いだろう。柱や壁にも民間に伝わる神話や伝説を題材にパッチワークが施されている。嘉義は台湾交趾陶の発祥地で、よって「嘉義焼」としても知られる。
板陶窯交趾剪黏工芸パークは嘉義焼の技術を伝承するために2005 年に創設された。園内は展示館・体験工房のほか、かつての農村の暮らしぶりを伝える生活用具館、彩陶を施した園林がしつらえられている。ツーリストは遊園車あるいはレンタル自転車で自在に純朴な農村を周遊できる。北港渓防波堤一帯は四季の移ろいがタイル張りの壁画で表現されている。
嘉義県新港郷板頭村45-1 号+886-5-781-0832
9:30-17:30(春節除夜休園)
NT$100
高速鉄道嘉義駅2 号出口から台湾好行106 号バスで「板陶窯」下車。
www.bantaoyao.com.tw
新港奉天宮
当地住民が力を合わせ1700 年に創建した媽祖廟。希少な地元の文物や歴史を伝える重要史跡であり、人々の信仰の拠り所である。一つの博物館といえるほど大量の交趾陶作品を収蔵し、福建・広東風の建築美が見事に融合している。随所に匠の工夫が偲ばれ、地方の特色を生かした台湾建築芸術の至宝。毎年旧暦元旦には初詣に似た「插頭香」と呼ばれる宗教行事が展開され、周辺は活況を呈する。
嘉義県新港郷新民路53 号+886-5- 374-2034
6:00-22:00(春節24 時間営業)
高速鉄道嘉義駅2 号出口から台湾好行106 号バスで「新港奉天宮」下車。
www.hsinkangmazu.org.tw
檜意森活村
嘉義市の北門駅は阿里山森林鉄道の起点として知られる。日本時代は伐採された木材が当地に集荷され、繁華な産業基地が形成された。「檜意森活村」は往時の林場の宿舍を核に開設された。リニューアルされた28棟の檜造りの和風建築では、嘉義の産業やオリジナルブランドの商品が展示販売されており、多彩な記念品や土産物を手にいれることができる。
嘉義市東区林森東路1号高速鉄道嘉義駅2号出口から台湾好行106号バスで「檜意森活村駅」下車。
嘉義文化創意産業パーク
嘉義駅そばの文化公園に位置する。台湾の五つの旧醸造場の中で歴史が最も古く、往時の醸造機器を最も良好に保存している施設である。日本時代は清酒、戦後は高粱酒を生産していた工場は、2016年に「伝統芸術創新センター」に生まれ変わり、雲林や嘉義のアーティストに展示・パフォーマンスの空間を提供してきた。旧工場の機械類も一般公開している。
嘉義市西区中山路616号+886-5-216-0500
台湾鉄道嘉義駅から徒歩4分
www.g9park.com
森林之歌
嘉義市林業文化パーク内に設置されたアーティスト王文志創作の大型オブジェ。高くそびえる神木および阿里山鉄道がモチーフとなり、木材・線路・黄籐・石材を素材に構成されている。かつて「木材之都」と呼ばれた嘉義を象徴。ツーリストは籐の枝で組み合わされた隧道を抜けると、玉子型の本体に入り、月を仰ぐ格好になる。人間と自然のハーモニーを表現しているという。
嘉義市文化路林森西路地下道そば終日開放、夜間点灯
月影潭心
蘭潭風景区に位置する王文志の作品。蘭潭は面積約70ヘクタールに達し、「紅毛埤」とも呼ばれた。三百年以上前にオランダ人が建設したともいわれ、嘉義地区の重要な水源となってきた。このオブジェはアルミニウムを素材に鳥の巣状の形状をなす。装置の上半部は桃にみえる。嘉義が「桃城」と呼ばれた故事に由来する。側辺は七面鳥の尾を思わせるが、これは地元の名物「火鶏肉飯」を連想させる。
嘉義市文化路林森西路地下道そば終日開放、夜間点灯
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