郭元益 伴點時光―150周年記念ギフトボックス―

郭元益　伴點時光―150周年記念ギフトボックス―

文／高田雅子　写真／宋育玫・郭元益

 

郭元益

150年の味を守る老舗中華菓子店

創業150年の「 郭元益 」は、中華菓子の老舗ブランド。清代に中国大陸福建省から台湾に渡ってきた創業者一族郭氏が、台北の士林に居を構え小さな菓子店を営み始めたのは1867年。郭元益のお菓子は、何代にも渡って受け継がれてきた熟練の職人技が生み出す確かな美味しさで、いつの時代も台湾の人々に愛されてきた。近年はモダンにリニューアルしたお菓子や、デザイナーとコラボレーションした商品パッケージを多数発表。プチサイズの中華菓子も、お土産にぴったりと人気を博している。

 

 

緑豆糕（緑豆らくがん）

変わらぬ味と、新しい味

郭元益の看板商品のひとつ緑豆糕（緑豆らくがん）。材料の緑豆は、皮を贅沢にむいて中心部のみを水に浸し、じっくり炊きあげたのち、丹念にすりつぶす。可愛らしい型で抜かれたらくがんは、ひと口食べると口の中に優しい甘さが広がって、ほろほろとほぐれていく。しっとりなめらかな食感は、丁寧な手仕事でこそ生み出されるもの。

近年、100年以上にわたって愛されてきた緑豆糕（緑豆らくがん）が、新たなパッケージデザインにリニューアルされた。パッケージデザインを担当したのは、ドイツの「red dot design award」入選や台湾の雑誌Shopping Designの「2016年Taiwan Design Best 100」最優秀デザイナーに選出されるなどの経歴を持つ新鋭デザイナー田修銓。中国語の繁体字をコンセプトにデザインしたボックスにプチサイズのらくがんを詰め込んだ。

「傳家糕（家伝らくがん）」は、ほのかに胡麻油が香る緑豆らくがん。「百年糕（なめらからくがん）」は、伝統的な緑豆らくがんと香ばしい黒胡麻らくがんの詰め合わせで、2013年に台北市の緑豆らくがん達人金メダルの栄誉に輝いた逸品。「花生糕（ピーナッツらくがん）」は、台湾産のピーナッツを使用。豊かな香りのらくがんで、ピーナッツを模した姿も可愛らしい。

 

150周年記念ギフトボックス「伴點時光」

ひと箱に込められた緑豆らくがん150年今昔物語

「伴點時光」は、創業150周年を記念して、台湾の著名デザイナー聶永真と郭元益の菓子職人が作り上げたギフトボックス。デザイナー聶永真は、化粧箱と紙袋のデザインのほか、らくがんの味選びも担当。化粧箱の中に、上下二段に分けてクリエイティブな新しい味と定番の美味しさを詰め合わせた。

上段に納められているのは、「豆」と「茶」がテーマのオリジナルらくがん。二つの円を重ねたシンプルな形のらくがんは、小豆と抹茶の「紅豆抹茶」と、ピーナッツと紅茶の「花生紅茶」の2種。豆3割、お茶7割の二層重ねで、各面に「豆」と「茶」の字が刻印されている。

小豆とピーナッツは台湾を、紅茶は西洋を、抹茶は日本をイメージ。三つの文化の結びつきを新しいらくがんで表現している。口の中に入れるとほろりとほどけ、お茶の渋みの中に豆の甘味が香る。午後のひと時、お茶とお菓子で一服。そんな懐かしい風景が思い浮かぶようだ。

下段には、郭元益の人気らくがんが勢ぞろい。オーソドックスな傳家糕（家伝らくがん）、百年糕（なめらからくがん）、花生糕（ピーナッツらくがん）のほか、台湾ならではの珍珠奶軋（ヌガー入りタピオカミルクティーらくがん）と西洋風の法式牛軋黑巧克力（ヌガー入りチョコレートらくがん）が入っているのも見逃せない。

シンプルに豆茶らくがんをあしらった落ち着いた色調のオリジナル化粧箱も品のある美しさ。お世話になった方への贈り物や手土産はもちろん、自分へのご褒美にもおすすめ。台湾旅行の思い出に、歴史ある老舗の150年が詰まったひと箱を持ち帰ってみてはいかがだろうか。

 

 

郭元益
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10：30-21：30
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+886-2-2-2723-3639
日曜-木曜10:00-9:30、金曜･土曜10:00-10:00
MRT市政府駅より徒歩約4分

 

 

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