枋寮 ・ 枋山 ~台湾鉄道 途中下車の旅~
企画構成/鍾昀彤 文/高田雅子 写真/宋育玫
今回の途中下車の旅は、台湾鉄道屏東線終着駅である枋寮駅からスタート。枋寮駅では、鉄道芸術村でアートにふれ、漁港の海鮮料理に舌鼓。つづいて海岸沿いに南廻線を南下し、台湾最南端の駅である枋山駅へ。マンゴー畑に囲まれた無人の秘境駅は鉄道ファンにおすすめ。フレッシュフルーツと青い海を満喫しよう。
目次
枋寮駅
海風感じて、てくてくさんぽ
屏東県西部の海辺にたたずむ枋寮駅は、台湾鉄道屏東線終着駅。屏東と台東を繋ぐ南廻線始発駅でもある。小さな港町で途中下車して、寄り道しながら、いつもと違うゆるやかな時間を楽しもう。
枋寮駅から徒歩またはレンタル自転車で各スポットへ
枋寮鉄道芸術村(枋寮F3芸文特区)
台湾鉄道の職員宿舎や倉庫だった建物をリノベーションした芸術村。屏東県政府が運営するアトリエに多数のアーティストが長期入居して、書道、美術、陶芸、彫刻などの創作活動を行っている。通りや広場のあちこちに原住民の彫刻やモザイクタイル、モダンアートが配置されており、芸術村全体が楽しいアート空間となっている。
屏東県枋寮郷儲運路15 号+886-8-878-4293
9:00-17:00、月曜休園
www.facebook.com/FangLiaof3
※2020年末営業終了
枋客文旅
枋客文旅は、2018年4月に正式オープンした新しいホテル。台湾北部桃園で建築士をしているオーナーが、自身の故郷である屏東にデザイン・サービスともに水準が高く、リラックスできるホテルを作りたいと開業した。
白と木目を基調としたロビーには、地元の美しい風景を切り取った写真や地元アーティストの作品を展示。時期によってはオーナーの実家が営む農園直送のフルーツもフロントで販売している。
チェックインしたら、宿泊者用無料レンタル自転車で観光に出かけよう。たくさん遊んだあとは、ホテル屋上プールへ。遠く水平線に浮かぶ小琉球まで見渡せるプールに浸かりながら眺める夕日は格別だ。夜はプールサイド・バーでカクテルを傾けロマンチックな夜を過ごしたい。
47の客室は2人部屋と4人部屋を用意。オーナー自らの設計による客室は、シックなインテリアでまとめられており寛げる。バスルームはシャワーが独立したセパレートタイプ。デラックスシービュールームでは窓際のバスタブで海を眺めながらの入浴を楽しめる。
スタッフのあたたかい応対も心地よく、リラックスした雰囲気の中で快適に過ごせる。枋寮観光の拠点に相応しい注目のホテルだ。
+886-8-878-0888
枋寮駅から徒歩2 分、墾丁や小琉球方面への高速バス乗り場もすぐそば
www.fangliaohotel.com.tw
半島咖啡 Fangliao Café
芸術村内で枋客文旅ホテルが運営するカフェ。軽食やドリンクを提供するほか、自家焙煎のコーヒー豆やオーナーの実家が営む農園の農産物も販売している。おすすめは、専門の器具で通常より濃く抽出したあとに密封容器に入れ、冷蔵庫で1か月ゆっくりと発酵させた特製ダッチ・コーヒー(水出しコーヒー)。ワイングラスで、美しい琥珀色とフルーツやワインを思わせるほのかな発酵酒のような香りを楽しんで。
屏東県枋寮鄉中興路31号2F(新住所に移転済み)+886-8-878-3338
10:00-18:00
ミニマムチャージ:NT$100
www.facebook.com/FANGLIAOCAFE
枋寮漁港
海鮮料理の食堂が並ぶ街道を抜け、港入口にかかる鵲橋(かささぎの橋)に上がると、船がひしめく小さな港と限りなく続く青い海が見渡せる。水平線に夕日が沈む夕暮れ時からは橋がライトアップされ、港は昼間とは違った美しさをみせる。
屏東県枋寮郷枋寮漁港枋寮駅から徒歩約10 分
玉合魩仔魚煎
「玉合魩仔魚煎」は地元特産のシラスがたっぷり入ったお焼き風の生地に薄焼き卵を重ねたもの。そのままでも、テーブルに用意されているパクチー入り醤油をかけてもおいしい。
屏東県枋寮郷海辺路9 号+886-8-878-2511
9:00-19:00
港伯豆花
地元で有名な豆花(豆乳プリン)の店。夏のマンゴーかき氷は、ふわふわのマンゴー味の雪花氷の上に、大きな角切りマンゴーがたっぷり。豆花は夕方には売り切れることも。冬はお汁粉などのホットデザートがおすすめ。
屏東県枋寮郷中山路177 号+886-8-878-6707
11:30-21:30
www.facebook.com/gangbei
枋山駅
台湾最南端の駅は、マンゴーの故郷
屏東県の美しい海岸沿いを列車が南下していくと、やがて台湾最南端の駅へ到着する。マンゴー畑に囲まれた無人駅の停車列車は上り下りともに1日2本のみ。鉄道ファンに人気の秘境駅だ。
枋山駅周辺スポットへは枋寮駅からタクシーかバス利用が便利駅前は無人のため、枋山駅で下車する場合は、あらかじめホテルなどの送迎を手配しておくこと
枋山休閒農場 MangoHouse
マンゴーの季節を迎えると、枋山一帯は山の上から道路わきまで、まるで雪が降ったように、白い紙袋で包まれたマンゴーで埋め尽くされる。海風を受けて育つ枋山のマンゴーは糖度が高いことで知られる逸品。枋山休閒農場では贈答用マンゴーのほか、ドライマンゴー、マンゴーアイスキャンディーを販売。マンゴーはばら売りも可。
+886-935-470-498
8:00-17:30
枋寮駅から8239、9117、9188 などのバスに乗車、「枋山」下車後、徒歩約10 分
マンゴーは毎年5 月から7 月が最盛期、冬は黒珍珠蓮霧(黒真珠レンブ)の収穫期
(フレッシュフルーツの日本への発送は不可)
www.facebook.com/mangohouse.taiwan
枋山郵局伯労鳥特色局屋
台湾の郵便局の箱がそのまま大きくなったような郵便局。マンゴーの故郷らしく、箱の中にはマンゴーがぎっしり。ポストのリュックを背負っている赤尾伯労鳥(屏東のアカモズ)のマスコットといっしょに、記念撮影を楽しもう。
屏東県枋山郷舊庄路47 号(枋山郵局屏東41 支局)枋寮駅から8239、9117、9188 などのバスに乗車、「楓港郵局」下車後、徒歩2 分
好楽杯冰(閉店)
アートな雰囲気にあふれた海辺のカフェ。デッキテラスに立つと、目の前には吸い込まれてしまいそうな美しいオーシャンビュー。波が打ち寄せる砂浜には、下りて遊ぶこともできる。のんびり海を眺めながら、夕焼けの時間まで、ここにいたくなる。店内ではドリンクのほか、定食メニューも提供している。
屏東県枋山郷枋山村中山路三段29 号+886-8-876-1082
平日10:00-19:00、週末9:00-19:00、不定休(FB で確認)
ミニマムチャージ:NT$100 /人
枋寮駅から8239、9117、9188 などのバスに乗車、「五空橋」下車後、徒歩1 分
www.facebook.com/havefun2014summer
※閉店しました。
一足のばして行きたい観光スポット
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枋寮 ・ 枋山 途中下車マップ
※掲載情報は取材時のものであり、現在の情報とは異なる場合があります。