茶館 Teahouse in Taipei
企画構成/高田雅子 文/高田雅子 写真/陳正國・宋育玫
茶館 Teahouse in Taipei
「茶館」は、中華圏で「茶芸館」や「茶楼」とも呼ばれる、茶や軽食を出すティーハウス。台北では昔ながらのレトロな店から気軽なカフェ風の店まで、幅広いタイプの茶館を訪ねることができる。癒しの時間と最高の台湾茶を満喫しに、台北の茶館に出かけよう。
目次
琥泊茶苑 Liquide Ambré
公園に面したコンクリート打ち放しの建物の2階にある隠れ家的茶館。店舗に通じる階段は濡れているように見えるため、思わず立ち止まってしまう。この階段の設計には店側の「繁華な街からやってきたゲストに、ゆっくりと階段を上がることで、心を落ち着かせてほしい」という願いが込められている。
階段を上り2階の店舗に足を踏み入れると、琥珀色に輝くバーカウンターに出迎えられる。窓の外には公園の緑が広がり、照明を抑えた店内には、深い森の湖のほとりのような静謐な空気が漂う。店内の座席はカウンターの6席のみ。中央にスタッフがバーテンダーのように座り、茶葉の個性にあわせて茶器を選び、美しい所作で丁寧にお茶を淹れてくれる。
お茶請けは、綜合手工麵包(特製パンの盛り合わせ)、手工花生豆腐(ピーナッツ豆腐)、琥泊季節茶點(季節のスイーツ)など、茶葉の繊細な味わいに影響しないように甘さ控えめのものを用意。台湾茶とお酒を合わせたティーカクテルも提供するほか、茶葉、茶器、食器なども販売している。台湾茶の新しい楽しみ方に出逢えるモダンな空間だ。
台北市大安區樂利路72巷15號2F02-2736-7287
店舗12:00-19:00、茶席14:00-15:30・16:00-17:30、月曜・火曜定休
ミニマムチャージ:1人ドリンク1杯/席利用:90分
facebook.com/LiquideAmbre
MRT六張犁駅から徒歩5分
※座席数が少ないため事前予約をおすすめ
無事生活 活版印刷小茶館
茶芸と活版印刷、展覧会、文化体験を融合させた個性的な茶館。活版印刷一筋に従事してきた呉さんと彼の3人の娘が2015年に共同で開いた店で、店名の「無事」は一家の姓「呉氏(ウーシー)」の発音に由来する。古琴を奏で禅を語る長女、茶芸と茶器を愛する次女、生け花に秀でた三女の三姉妹が、それぞれの専門を活かし、心と身体を落ち着かせてお茶を飲み、花を愛でる、癒しの空間を作り上げている。
店内は茶器や絵画がディスプレイされ、ギャラリーのような雰囲気。地下のイベントスペースでは、不定期で生け花教室や展覧会なども開催している。活版印刷に興味があるなら、活版印刷の技術者が常駐している毎週金曜午後に訪ねてみよう。
提供するお茶は有機栽培または自然農法で栽培された台湾茶が中心で、茶葉や茶器も販売している。お茶は自分で淹れることもできるが、はじめは店のスタッフに任せて淹れ方を教えてもらうと安心だ。芸術に囲まれた店内で、ゆるやかに流れていく時間と香り高いお茶を楽しもう。
台北市信義區吳興街461號02-2720-5070
13:00-20:00、月曜・火曜定休
要予約/ミニマムチャージ:1人NT500
facebook.com/caketrees.flower
MRT象山駅から徒歩15分
永心鳳茶 新光南西店
高雄発祥の人気茶館。MRT中山駅前のデパート「新光三越南西店」内にあるため、ショッピングの合間に気軽に立ち寄れる。店内のカウンターの壁一面に茶缶が並べられた様子は、伝統的な茶葉店のよう。レトロモダンなインテリアの客席も居心地が良い。
おすすめは、阿里山烏龍茶や花蓮蜜香紅茶などの店が厳選した台湾茶と、台湾の食材と台湾茶を組み合わせたスイーツ。台湾茶の豊かな風味と台湾茶スイーツの組み合わせが至福の時間を運んできてくれるだろう。
台北市南京西路15號3F(新光三越南西店三館)02-2581-9909
11:00-21:30、金曜・土曜11:00-22:00
ミニマムチャージ:1人1品またはドリンク1杯
facebook.com/yonshintea
MRT中山駅から徒歩1分
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