大稲埕 ~魅力、再発見!~
企画構成/高田雅子 文/荘宝琳 写真/陳正国・季子弘・宋育玫・張立宇
大稲埕
魅力、再発見!
台北市を流れる淡水河のほとりに広がる大稲埕エリアは、清代末期から日本時代にかけて水運により大いに繁栄した貿易の街だった。当時のメインストリートだった迪化街には、いまも赤レンガ造りの商家の建物が並び、乾物、漢方薬、布地を扱う老舗問屋も多い。リノベーションされた古民家におしゃれなカフェやショップが進出したり、老舗がモダンに生まれ変わるなど、古き良き雰囲気を残しながら新しい魅力を放つ街を散策してみよう。
MRT北門駅またはMRT大橋頭駅から徒歩で各スポットへ
目次
話題の新スポット
OLYMPUS PLAZA TAIPEI
創業100周年を迎えた精密機器メーカーのオリンパス株式会社が台湾に初めて開いたフラッグシップストア。迪化街の古民家を改装して、建物の構造を生かした撮影に最適な空間を提供している。2階は写真教室、3階はプロ用のスタジオと多様な機能を備えているほか、台湾でしか買えない限定アイテムも販売している。
台北市大同区迪化街一段142号+886-2-2553-8826
10:00-21:00、月曜定休
青鳥居所
古民家の2階にある隠れ家的なインディペンデント書店。台湾社会の変遷に焦点をあてた書籍を精選しており、台湾の歴史や文化に関心ある人におすすめのスポットだ。併設のカフェでは午前中限定でシンプルなモーニングセットを提供している。旅の途中、台湾の古民家で活字に囲まれながらの一杯はいかが。
台北市大同区迪化街一段198号2F+886-2-2550-0065
9:30-18:00
印花作夥
ファブリックブランド「印花樂」の大稲埕エリア3軒目となる店舗。商品の販売、DIY、飲食サービスを提供する複合ショップで、店内手前に商品販売コーナー、次にDIY体験のポップアップショップ、奥にオーダーメイド受注エリアを設置。2階の「COFE」は、ハンドドリップの本格コーヒーや台湾茶、台湾茶チョコレート「COTE」などを用意。散策中の休憩に最適のスポットだ。
台北市大同区迪化街一段248号1F:+886-2-2557-0506、2F:+886-2-2552-8386
1F:9:00-20:00、2F:9:00-19:00、毎月最終火曜定休
COFEイートインはミニマムチャージ1人NT$150
レトロなお土産
富自山中
京都のような趣が感じられるおしゃれな雑貨店。商品はパッケージが美しく、表示もわかりやすい。一番人気はオレンジやパイナップル、マンゴーなどの台湾産ドライフルーツで、伝統工法で製造した黒糖や天然の愛玉も注目のアイテム。オーナー夫妻が厳選した商品は品質も折り紙つきで、お土産にぴったりだ。
台北市大同区迪化街一段220号+886-2-2557-8605
9:00-19:00、日曜定休
小花園
大戦後間もない1949年に上海から台湾に渡ってきた「小花園繡花鞋荘」は、「刺繍靴」の専門店。2016年に西門町から大稲埕に移った後も変わらず、刺繍で足元を装う、中国伝統の優美な文化を現代に伝えている。女性用シューズのほか、刺繍を生かした商品も多彩で、大切な人への贈り物や台湾旅行の記念にぴったりの逸品が手に入る。
台北市大同区迪化街一段1段32巷2号+886-2-2555-8468
9:30–19:00
高建桶店
老舗の「高建桶店」では、懐かしい趣きの日用雑貨を販売している。収納にもピクニックにも使える竹製のかごを取りそろえているほか、手ごろな価格の木製の桶や食器も種類が豊富。中華蒸籠やカラフルなナイロンメッシュ製買物バッグ「茄芷袋」も観光客に大人気の定番商品だ。
台北市大同区迪化街一段204号+886-2-2557-3604
9:00-20:00
定番観光スポット
霞海城隍廟
「霞海城隍廟」は大稲埕の信仰の中心。土地を守る城隍爺を始め、家庭を守る城隍夫人、縁結びをつかさどる月下老人など数々の神を祀っている。なかでも、月下老人のご利益が非常に高いと言われており、多くの独身者が良縁を求めて参拝に訪れる。お参りの際には、お供えと赤い糸を買って、順番に神様にお願いする。参拝後は平安茶をいただこう。
台北市大同区迪化街一段61号6:16-19:47
※詳しい参拝方法は境内の日本語案内を参照
永楽市場
「永楽市場」は迪化街のランドマークのひとつ。1階は伝統市場で、2階から上が布市場となっている。さまざまな色合いの布地や織物のほか、ボタン・レース・ファスナーなど洋裁の小物が一堂にそろう。一般の洋裁愛好家のほか、クリエイティブな若者たちもオリジナルファッションを製作するために材料を買いに来る「布地の殿堂」だ。
台北市大同区迪化街一段21号1F :5:00-17:00、月曜休場 2-4F:9:00-18:30、日曜休場
迪化207博物館 (閉館)
「台湾の歴史と文化にまつわる物語」がテーマの博物館。前身は1962年建設の「広和堂薬舖」。赤レンガの洋館で、外観は独特の弧形が特徴のモダニズム様式。建物に足を踏み入れると、「蜜を吸うミツバチ」や「高麗人参」など、生薬店の歴史を反映した図柄の人工大理石「テラゾー」が室内を彩っている。屋上からは迪化街の街並みを俯瞰できる。
台北市大同区迪化街一段207号10:00-17:00、土曜・日曜・祝日10:00-17:30、火曜休館
入館無料
www.museum207.org
必食B級グルメ
老阿伯胖魷焿
行列のできる人気店。新鮮な食材で仕上げた魚とイカのつみれ入りとろみスープ「綜合羹」が看板メニュー。油葱のご飯と油豆腐を追加すれば、200元以下で最強のランチが完成する。
台北市大同区迪化街一段226号10:00-18:00、水曜定休
永楽米苔目
ぷりぷりしたうどんのようなライスヌードル「米苔目」を熱々のスープでいただく。付け合わせには煮込み大根と豚頬肉がぴったり。米苔目や小皿料理を頼むと、スープのお代わりは無料。台湾ならでは温もりにあふれたお店だ。
台北市大同区民楽街111号7:00–18:00
迪化街古早味蚵嗲
市場の一角にありながら長い行列ができる店。カキとニラのかき揚げ「蚵嗲」はもちろん、ニラの天ぷら「韭菜條」やサツマイモの天ぷら「番薯條」も人気。売り切れ御免なので、グルメは迷わず列に並ぼう。
台北市大同區民生西路362巷40號(左記住所に移転済み)9:30–18:00、月曜定休
民楽旗魚米粉
永楽市場そばに位置する、カジキマグロ入りスープビーフン「旗魚米粉」の専門店。しっとりしたビーフンには、からりと揚がった豚肉の紅麹揚げ「紅焼肉」がよくあう。廸化街を代表する庶民の味だ。
台北市大同区民楽街3号6:00-13:00
茶の香を楽しむ
新芳春茶行
「新芳春茶行」は1934年に建設された建物で、当時は大稲埕でも大手の茶葉貿易商が商いを営んでいた。2016年に台北市によりリノベーションされ、茶と歴史がテーマの文化スペースに生まれ変わった館内には、貿易に関する文書や商品のパッケージ、宣伝用のポスターが状態よく保存されている。展示をたどれば、かつて世界を相手に取引していた台湾茶商の繁栄ぶりが間近に感じられるだろう。
台北市大同区民生西路309号+886-2-2550-4141
火曜-金曜10:00-19:00、土曜10:00-21:00、月曜定休
永楽春風茶館
「永楽春風茶館」は、迪化街でもっとも重要な歴史建築のひとつ「合芸埕」館内の茶館。ジャズの流れる店内で台湾茶やコーヒーをいただいていると、気分は1920年代の台湾。1階では茶葉や記念品の販売も行っている。
台北市大同区迪化街一段82号+886-2-2552-6482
10:00-18:30
迪茶
高品質の台湾茶を提供するティードリンク専門店。看板メニューは4種類の茶葉をミックスした「招牌四喜迪茶」。ハンドシェイクドリンクやソフトクリームのほか、タピオカミルクティー風味のパフェ「醇奶珍珠聖代」もぜひ試したい。
台北市大同区迪化街一段10号+886-2-2549-0188
月曜-土曜11:00-18:30、日曜11:00-19:00
こちらもおすすめ
大稲埕 観光マップ
※掲載情報は取材時のものであり、現在の情報とは異なる場合があります。