高雄美濃 客家の郷の小さな旅

企画構成/視野創異行銷 文/視野創異行銷 写真/視野創異行銷

高雄美濃 客家の郷の小さな旅

 

 

高雄美濃

客家の郷の小さな旅

高速鉄道左営駅からバスに揺られること1時間。高雄市郊外に位置する美濃は、中国大陸から渡ってきた客家の人々が多く暮らす伝統的な客家の郷だ。土地の歴史が感じられるスポットをめぐり、油紙傘や藍衫、擂茶などの客家文化に触れる、小さな旅に出かけてみよう。

MAP

高速鉄道左営駅から高雄客運バスE01Bで「美濃」下車、徒歩で各スポットへ

 

 

美濃のみどころ

美濃文創中心

美濃文創中心

美濃の旧市街「永安老街」に位置する「美濃文創中心」の前身は、1902年(明治35年)に設立された「美濃警察分駐所」。1933年(昭和8年)に完成した現在の建物は、小規模ながらも優美な和洋折衷のバロック風建築の特徴を具えており、敷地内には本館のほかに旧宿舎、防空壕、トーチカなどの施設も残っている。美濃地区で唯一現存する官舎建築であり、歴史的価値が非常に高いことから、2007年に高雄市の歴史建築に指定され、改修を経て2015年に「美濃文創中心」としてオープンした。

美濃文創中心

美濃文創中心

観光案内所兼カフェとなっている館内は、アート作品や書籍が数多く展示され、ギャラリーのような雰囲気が漂う。散策前に立ち寄って観光情報を手に入れたり、レトロな空間でティータイムを楽しんだりできる、美濃観光の拠点にふさわしい施設だ。

美濃文創中心

美濃文創中心 搖籃咖啡x惠如小屋
高雄市美濃區永安路212號
07-681-9265
12:00-17:00、土曜・日曜9:00-18:00
ミニマムチャージ:1人ドリンク1杯
facebook.com/LoveHopeYLC

 

美濃区農会未来超市

2021年にリニューアルオープンした美濃区の農会(農協)の直営スーパー。外観は台湾産の木材をふんだんに使用した山小屋風で、店内はカフェレストランのようなモダンな空間。美濃特産の美濃米をはじめ、台湾各地の農産品や工芸品、雑貨、土産物など、魅力的な商品がそろう注目スポットだ。

美濃区農会未来超市

美濃区農会未来超市

美濃区農会未来超市

高雄市美濃區雙峰街1-17號
8:00-20:30

 

啖糕堂

美濃文創中心そばに佇むレトロなベーカリー。美濃米をはじめ、タロイモや水蓮菜などの地元食材を使ったパンが人気で、食パンは焼きあがるとすぐに売り切れてしまうことも。イートインスペースのほか、特産品の販売コーナーもある。

啖糕堂

啖糕堂

啖糕堂

高雄市美濃區永安路197號
10:00-18:00、土曜・日曜10:00-17:00、月曜・木曜定休

 

菸仕物所

2022年にオープンした、日本時代に建設された煙草耕作指導所の建物をリノベーションした文化施設。館内には、クリエイティブグッズのショップやカフェ、甘味店など、高雄の6つのブランドが入店しており、ユニークな文化空間を作り上げている。

菸仕物所

菸仕物所

高雄市美濃區中山路一段25號
10:00-18:00、火曜・水曜定休

 

美濃湖

面積21haにおよぶ、高雄で二番目に大きな人造湖。もとは美濃の旧名を冠した「瀰濃湖」または「中圳埤」と呼ばれ、日本時代には生活用水や農業用水のための貯水池として利用されていた。民権路側の展望テラスや遊歩道に立つと、前方に広がる山々と湖面に浮かぶ東屋が織りなす風光明媚な景色を一望できる。サイクリングや散策に訪れる人も多い、美濃を代表する景勝地だ。

美濃湖

美濃湖

高雄市美濃區(民權路と泰安路の交差点付近)

 

美濃舊橋

美濃舊橋

清代の美濃の政治経済の中心部は美濃渓の北側で、南側に行くには渡し船に乗る必要があった。日本時代に役所や学校、警察駐在所などが設立された後も南北の交通が不便だったため、1930年(昭和5年)に高雄州政府により、駐在所正面に全長73m、幅約4mの鉄筋コンクリート造の橋が架けられた。橋が開通したことで両岸の交通が格段に向上し、橋は美濃地区の発展に大きく貢献した。2015年に高雄市の歴史建築に指定された。

猿の石像をのせた橋の由来を示す記念碑

猿の石像をのせた橋の由来を示す記念碑

美濃舊橋

高雄市美濃区永安路と中正路一段の交差点付近

 

東門楼

市定古跡の「瀰濃東門楼」は、清代の1755年に建てられたと伝わる美濃のランドマーク。建設当時は集落の東側を防衛する役割を担っていた。日本時代後期に現在の鉄筋コンクリート造の門楼に建て替えられ、戦後に清代の建築様式を模した外観に改修された際、正面に「大啟文明」の扁額が掲げられた。上層部も公開されており、階段を上がると門楼の上から美濃の街を見渡すことができる。

東門楼

高雄市美濃区永安路と東門街の交差点

 

 

美濃の客家文化

美濃油紙傘

広進勝油紙傘

「油紙傘」は油紙を貼った唐傘。風雨を避ける傘として使われるほか、「油紙」の客家語の発音が「有子」に似ていることから子孫繁栄の縁起物として大切にされている。美濃には、完成品を販売するほか、傘の絵付けDIY教室を開催している油紙傘工房も多く、観光客も職人気分を体験できる。

広進勝油紙傘

広進勝油紙傘

絵付けは、無地の傘にポスターカラーなどで思い思いの絵を描き、最後に店のスタッフにニスを塗ってもらい、天日で15分ほど乾かせば完成だ。自分だけのオリジナル油紙傘を思い出に持ち帰ろう。

広進勝油紙傘

広進勝油紙傘
高雄市美濃區民權路47號
07-681-3247
9:00-17:00
facebook.com/kcsumbrella

 

客家藍衫

「藍衫」は客家の伝統衣装。主に汚れが目立たない藍色や黒色の生地で仕立てられており、丈夫で風通しがよく、昔は家事や農作業などでも着用されていた日常着だった。「錦興行藍衫店」は1929年に人間国宝級の仕立て職人・謝景来さんが設立した老舗藍衫店。現在は二代目が技術を受け継ぎ、藍衫を製造している。既製服販売のほか、オーダーメイドにも対応可能。藍衫の生地を使ったエプロンや、客家花布を使ったバッグなどはお土産にぴったり。

錦興行藍衫店

錦興行藍衫店

錦興行藍衫店
高雄市美濃區永安路177號
07-681-1191
9:00-17:00

 

美濃擂茶

「擂茶」は客家の伝統茶。ピーナッツ、黒白ゴマ、玄米をすり鉢に入れ、すりこぎで円を描くように、すべての材料から油がにじみ出るまですり、客家山茶粉や小豆を入れながら粉末状にする。好みの量を茶碗に入れて適量のお湯を注げば出来上がりだ。

香ばしい抹茶のような擂茶はやさしい甘さ。藍衫や笠などが飾られた店内も趣深く、お茶がよりおいしく感じられる。お土産にはお湯を注ぐだけで飲めるインスタント擂茶がおすすめ。

美濃擂茶首創鋪
高雄市美濃區成功路142號
07-681-8475
11:00-18:00、土曜・日曜10:00-18:30
ミニマムチャージ:1人NT$150

 

 

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高雄美濃 観光マップ

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