日月潭 陸・水・空から楽しむ旅
文/台湾に行きたいわん編集部 写真/台湾に行きたいわん編集部
日月潭は台湾中部南投県に位置する台湾最大の湖水。面積827ヘクタール、周囲33キロの湖の中ほどに、現地の原住民邵族の祖霊の宿る聖地である拉魯(ラルー)島があり、この島を境に湖が太陽と三日月の形に分かれているように見えることから、「日月潭」と呼ばれるようになったといわれている。
サイクリング・クルーズ・ケーブルカーといったバラエティに富んだ旅が楽しめる台湾有数の観光スポットで、ぜひ一泊して夕景と早朝の風情を堪能したい。
台北長距離バスターミナル(Qスクエア上)より
国光客運1833線に乗車し、日月潭(水社ビジターセンター)で下車。
台湾鉄道台中駅から
「台湾好行」日月潭線に乗車し、日月潭(水社ビジターセンター)で下車。
埔里から
埔里ビジターセンターから「台湾好行」日月潭線に乗車し、日月潭 (水社ビジターセンター)までは約50分。
集集線から
集集線終点・車埕駅からシャトルバスに乗車し、日月潭(水社ビジターセンター)までは約30分。
目次
陸上から楽しむ!
日月潭周遊サイクリングロード
日月潭周遊サイクリングロードは、かつて米CNN旅行サイトで「世界の美しいサイクリングロード・トップ10」に選ばれたこともあり、2017年には格安航空券比較サイト「スカイスキャナー」の「世界八大サイクリングロード」にも選出された、景観の美しさと特色に定評のあるサイクリングロード。
メインは、水社ビジターセンターから向山ビジターセンターを結ぶ区間で、そのうち長さ四百メートルは湖上道路となっている。自転車で走り抜ければ快適そのもの。水際の美しい景色を楽しみながら、水社ダム、永結橋、同心橋、向山ビジターセンターなどの人気スポットをめぐってみよう。
向山ビジターセンター
向山ビジターセンターは日本人建築士・團紀彦氏の設計。付近の地景と見事に融合したコンクリート建築には、オブジェのような佇まいがあり、眺望はさながら一幅の絵の趣。時間があれば、併設のカフェで、コーヒーを片手に日月潭を眺めながら一息つくのもおすすめ。
月曜-金曜9:00-17:00 / 土曜・日曜は30分延長
水上から楽しむ!
定期船
毎朝九時から夕方五時ごろまでの間、定期船が水社埠頭、伊達邵埠頭、玄光寺埠頭の区間を往復している。日月潭のシンボルである拉魯(ラルー)島や、文武廟、ロープウェイなどを眺めることができる水上の旅は、天気のよい日は、特に気持ちがいい。
1区間NT$100、全区間NT$300 ※各業者により割引サービスあり、売り場で確認のこと日月潭国家風景區管理所・定期船情報はこちら
文武廟
文武廟は1934年の創建。三殿に分かれる壮大な廟は、中国北朝宮殿式建築。中でも後殿にあたる大成殿は、孔子を祀っており、青銅製の孔子坐像が鎮座している。このように、孔子廟に孔子の像を祀っているのは、全台湾でもここだけだとういう。
かつては船に乗り、文武廟下の埠頭で下船し、苦労して急な階段を上らなければ参拝できなかったが、日月潭一周道路が開通してからは、気軽に参拝できるようになった。近年階段が観光用に再整備され、「年梯歩道」と呼ばれ、観光客の人気を集めている。体力に自信のある人は、366段あるという階段に、ぜひチャレンジしてみよう。
空から楽しむ!
日月潭ロープウェイ
2009年に営業を開始した日月潭ロープウェイは、伊達邵から九族文化村の間、全長約1.9kmを7分で結ぶ。ロープウェイの最高地点は1,044mに達する。空中から俯瞰する日月潭の美しさは、まさに絶景の一言。
ロープウェイのみの往復NT$300
※ロープウェイ往復チケットでの九族文化村入園不可
※九族文化村入園チケットには日月潭ロープウェイ料金込み
九族文化村
南投県魚池郷にあり、日月潭、埔里など有名な観光地に近接する、台湾の原住民テーマパーク。台湾の各原住民の文化を紹介し、情熱的で楽しい原住民の歌やダンスのショーも開催している。
園内はバロック風のヨーロピアンガーデンとたくさんのアトラクションがある歓楽世界のエリアに分かれる。園内から出るロープウェイは、日月潭の伊達邵埠頭に直行し、そこで高台から日月潭の秀麗な景色を眺められる。
九族文化村は毎年交通部観光局の評定で特優等を獲得しており、ミシュラングリーンガイドの二ツ星とTripAdvisorのTraveler’s ChoiceとCertificate of Excelllenceにも選ばれた。一家揃ってのレジャーにぴったりのテーマパークだ。
南投県魚池郷大林村金天巷45号+886-49-289-5361
月曜-金曜9:30-17:00、土曜・日曜・祝日9:30-17:30
大人NT$850、学生NT$750、子供NT$650(2017年9月現在)
http://www.nine.com.tw/
注目の年間イベント
九族桜祭り
日月潭の二月は桜の季節。湖畔には100本の山桜、九族文化村内には二千本の緋寒桜が植えられており、桜の開花時期には楚々とした美しい花々が湖と山を彩り、日月潭はさらに美しい景色となる。
2001年から開催されている九族文化村の「桜祭り」は、台湾国内でも有名な桜祭りとして知られており、毎年多くの人が桜を愛でに訪れている。ライトアップが美しい夜桜観賞も実施されており、夜の景色に浮かび上がる桜の美しさから、「台湾最高の夜桜」として、人気を博している。
毎年の開催時期は九族文化村HPで確認
http://www.nine.com.tw/
日月潭遠泳大会
毎年旧暦の中秋節のころに行われている遠泳大会は、国内外から多くの人々が参加する一大イベント。広い湖面を大勢の参加者が一斉に泳ぐ様子は圧巻の一言。参加者は、のんびり泳ぎながら日月潭の風景を眺めれば、地上からとは違った角度の魅力を発見することができる。
http://pulifourswim.tw/
日月潭Come!Bikeday自転車カーニバル
毎年11月に開催されているサイクリングのイベント。子供でも参加できるコースから、ベテラン向けまで、多彩なコースが用意されている。2017年には、全長約80キロ、高低差2562.81メートルの「日月潭玉山タタカ自転車チャレンジ」が登場、さらに注目を集めている。
http://www.cyclist.org.tw/
湖畔で泊まる
雲品温泉酒店 日月潭 Fleur de Chine Hotel Sun Moon Lake
全館壁一面に使用した大型のガラスから、自然の美景が眺められる雲品温泉酒店。客室は211室あり、掃き出し窓と眺めのよいベランダが付き、室内にある大理石製の浴槽で温泉も楽しめるなど、自分だけのプライベート空間で、心から深呼吸できるリラックスと感動を体験できる。
多様な飲食サービスとして、6つのレストランが各種会食、宴会に対応。面積千坪を誇るレジャー施設もあり、ゆったりとしたリゾート空間で大自然を感じながら、楽しく休暇を過ごすことができる。
+886-49-285-6788
www.fleurdechinehotel.com/
一足のばして行きたい観光スポット
南投 埔里・草屯・清境エリア
酒造りや製紙で有名な埔里や高原の牧場が広がる清境農場のある南投の埔里・草屯・清境エリア間では車で1時間ほど。日月潭 とあわせて旅行の日程に組み込みたい。
埔里まで
日月潭 (水社ビジターセンター)から「台湾好行」日月潭線に乗車し、埔里ビジターセンターまでは約50分。
集集線
山を越えたすぐ先は、レトロなローカル線・集集線が走っている。日程に余裕があれば、ぜひ足をのばしてみたい。
集集線まで
日月潭(水社ビジターセンター)からシャトルバスに乗車し、集集線終点・車埕駅までは約30分。
日月潭 マップ
※掲載情報は取材時のものであり、現在の情報とは異なる場合があります。