高雄 甲仙 タロイモの郷を歩く
企画構成/視野創異行銷 文/視野創異行銷 写真/季子弘
高雄 甲仙
タロイモの郷を歩く
高雄市東北部に位置する甲仙(ジャーシェン)は、高雄市と屏東県一帯に広がる客家人の集落「六堆」の一部で、住民の約3割が客家人という小さな町。台湾南部有数のタロイモの産地としても知られ、商店街にはタロイモ料理やタロイモアイスの店が軒を連ねる。近年は猫がテーマのウォールアートも登場し、若い人たちの人気を集めている。
Access: 台湾鉄道高雄駅からE32高旗甲線快線バスで「甲仙」下車、徒歩で各スポットへ
目次
タロイモの郷・甲仙
台20号線道路の楠梓仙渓にかかる「甲仙大橋」は、高雄と台南方面から甲仙地区に入る際の入口。特産品のタロイモの実をイメージした紫色の橋のたもとに巨大なタロイモのオブジェが鎮座する甲仙のランドマークだ。
甲仙大橋に迎えられて甲仙のメインストリートの文化路に入ると、商店街の両側に特産品を売る店や名物のタロイモアイスの店が軒を連ねている。甲仙はタロイモのほかにもタケノコの生産も盛んで、毎年開催される「甲仙芋筍祭り」の時期になると、多くの行楽客がタロイモとタケノコを目当てに甲仙を訪れる。
甲仙に来たら、ぜひ特産のタロイモとタケノコを味わってみよう。時間があれば、商店街そばの「甲仙公園」の丘から甲仙の町と山の風景を眺めたり、商店街から徒歩15分ほどの「甲仙化石館」に足をのばして甲仙で発掘された化石を見学したりするのもおすすめ。
甲仙大橋
高雄市甲仙区文化路
甲仙化石館
高雄市甲仙区四徳巷10-10号
水曜-日曜8:00-12:00、13:00-17:00、月曜・火曜定休
甲仙公園
高雄市甲仙区文化路と林森路の交差点前
注目スポット
猫巷
「甲仙猫巷」は近年注目の新スポット。甲仙郵便局わきの路地に、約100mにわたり猫がテーマのウォールアートが続くアートストリートだ。
壁画は地元アーティストの指導の下、住民と学生、商店、企業が共同制作したもので、路地の古井戸やアカギの樹、壁画に描かれた獅子頭や廟などを背景に、学校の先生、学生、チアリーダー、郵便配達員、土木作業員、考古学者、タロイモやタケノコを掘る農家など、甲仙の様々な職業に扮した猫たちが生き生きとしたタッチで描かれている。
路地の頭上は色とりどりのミニ傘ので明るく彩られ、路地全体がカラフルでフォトジェニックな空間になっている。路面に描かれた猫の足跡を追いながら、個性的な壁画の猫たちと一緒に記念撮影を楽しもう。
高雄市甲仙区林森路44号(甲仙郵便局わきから中山路の間)
甲仙グルメ
徐財記芋粿世家
創業は1971年。屋台から身を起こし、店を構えるまでになった地元の老舗だ。甲仙で最初に特産のタロイモを使ったタロイモ餅「芋粿」を作った店として知られる。表面を黄金色にカリッと焼きあげたタロイモ餅を一口かじるとタロイモの香りがふわりと立ち上がる。
大根餅に似たモチモチした生地とタロイモの塊の食感も絶妙なバランスだ。甲仙のもうひとつの特産品であるタケノコのスープ「脆筍湯」もぜひ味わいたい。
高雄市甲仙区文化路78-2号10:00-19:00
甲仙爌肉飯
地元住民おすすめの食堂。もとは弁当店だったが、のちにメニューが増え、観光客も多く訪れる人気店となった。看板メニューの軟骨付きの豚の角煮「軟骨爌肉」は、醤油だれで柔らかく煮込んだ豚肉とこりこりした軟骨の食感が楽しく、しっかり濃いめの味付けが白いご飯にあう一品。
このほか、豚の大腸の生姜炒め「薑絲炒大腸」などの客家料理や、猪肉や山菜を使った台湾原住民風のメニューを味わうこともできる。
高雄市甲仙区中正路11号10:00-19:00
甲仙小奇芋冰
1974年に甲仙で初めてタロイモアイスを作り、甲仙のタロイモブームの火付け役となった人気店。タロイモアイス「芋冰」をはじめ、タロイモ団子をトッピングした小豆ぜんざい「芋圓湯」やタロイモアイスキャンディーなどのタロイモデザートのほか、「芋粿」や「脆筍湯」などのご当地グルメも提供。細切りのタロイモを揚げたスナック「芋酥條」、タロイモ餡入り饅頭「芋泥餅」など、タロイモを原料とした土産物も充実している。
芋酥條
高雄市甲仙区中正路2号9:00-18:00
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※掲載情報は取材時のものであり、現在の情報とは異なる場合があります。