「 台北好店 」感性あふれる台北と出逢う

写真/甦活創意管理顧問公司・各店舗提供

「 台北好店 」感性あふれる台北と出逢う

「台北好店」感性あふれる台北と出逢う

こじんまりしたバーでひとり飲み。台湾の小皿料理に日本酒を合わせ、ほろ酔い気分も心地よく。迪化街の3階建ての古民家に足を踏み入れれば、米の香りとピアノの音色に誘われて1923年の大稲埕へタイムスリップ。永康街の路地裏では、台湾の暮らしが感じられる小物をお土産にセレクト――。2025年度も「台北造起來」に選出された14軒の特色ある商店が発表された。これらの店には、私たちがよく知る「台湾感性」――懐かしくあたたかで、人情味にあふれた台湾式の生活美学が息づいている。さらに掘り下げてみると、そこには創造性と現代性が交差し、新旧が織りなす息をのむような素晴らしい文化の融合が生まれていることに気がつくだろう。これこそが、台北の真の「台湾感性」といえるかもしれない。さあ、一緒に体感しに出かけよう!

 

台湾の味の新定番

Crumb Co. 可朗烘焙坊

パンから始まる山海の旅

フランス料理のシェフからパン職人へと転身し、アミ族の女性の娘婿となった俊シェフは、料理人の味覚の感性をパン生地に練り込んでいる。店の看板商品は、花蓮と台東に暮らす台湾原住民族が料理によく使う刺蔥(カラスザンショウ)を使ったフォカッチャ、花蓮の蜜香紅茶と宜蘭のキンカンを練り込んだサワードウブレッド、日本の「ふくや真明太子MAKOTO」を使用した明太子ソフトフランスパンなどの、台湾の食材を巧みに組み合わせたパン。ひと口ごとに舌の上に広がる、山海の幸が織りなす味覚の旅を楽しもう。

Crumb Co. 可朗烘焙坊

台北市內湖區成功路四段362號
02-2792-9299

 

Ponpie 捧派

フランス風味を重ねた宝島の幸

「Ponpie」は、四季折々のフルーツタルトを専門に手掛ける台湾のスイーツブランド。店名の「Ponpie」は、台湾語で「豊穣」を意味する「豊盛」から名付けられた。店では台湾のフルーツを主役に、フランス菓子の技法でパイを作っている。シーズンごとに店のスタッフが産地の果樹園を訪ね、農家と協力しながら、旬のフルーツ、茶葉、地元の特産品などを使ってパイのフィリングを生み出している。春の白桃と四季春茶、夏の茂谷柑とジャスミン茶……など、一つひとつのタルトが味覚の地図となって、台湾の四季を堪能させてくれる。

Ponpie 捧派

台北市大安區金山南路二段148號1F(大安店)
02-3393-2016

 

谷家四神湯 Gorge’s Homemade Food

一杯の四神湯は熱々の故郷の味

創業者は若気の至りで、成人後に享楽的な生活を送っていたが、後に心を入れ替えて料理の腕を磨き、自らの店を立ち上げた。創業者と彼を支え続けてくれた妻は、ふたりとも大の四神湯(モツ入り薬膳スープ)好き。ふたりは昔ながらの製法を守り、自らの手で豚の腸や胃袋を洗浄し、市販の調味料は一切使用せず、迪化街で仕入れた漢方薬とモツをじっくり煮込んでスープを作り上げている。四神湯のほかにも、刈包(角煮バーガー)、滷肉飯(豚そぼろ飯)、手工福州丸湯(つみれスープ)なども販売している。豚そぼろや角煮、スープはすべて手作り。古くから受け継がれてきた製法と精神を守り続けている。

谷家四神湯 Gorge's Homemade Food

台北市文山區興隆路一段283號
0905-983-283

 

いま再びのレトロな味

葉晋發 飲舊館 Enjoy Yeh’s

1923年の大稲埕の黄金時代へ

日本時代、台北の大橋頭は台湾有数の米の集散地だった。1923年、葉家の祖先は迪化街に面した商家の建物を購入し、「晋發商號」を設立。当時、同社は日本への米輸出で重要な役割を果たし、台北最大の精米工場のひとつとなった。2025年、葉家の4代目と5代目となる父と息子が協力して、この古い店舗兼住宅のリニューアルを行った。かつての宴会ホールを訪れると、スタンウェイのアンティークピアノによる自動演奏のノスタルジックなメロディーを聴きながら、上質なお茶と米菓子が味わえる。米の香りとピアノの音色とともに、1923年の大稲埕への時空旅行に出かけよう。

葉晋發 飲舊館 Enjoy Yeh’s

台北市大同區迪化街一段296號
02-2550-5567

 

陳家糧舍 Charming Storehouse

台湾の食卓を支える補給基地

情人果乾(青マンゴーの砂糖漬け)とウイスキーを組み合わせて、オーナーの「おうちバー」がオープン。オーナー夫人特製のパセリ&ガーリックソルトは、揚げ物の風味を引き立てさらに魅力的に。そして台湾料理の魂ともいえる様々なスパイスセットやソースの数々……。「陳家糧舍」は、迪化街で30年続く老舗食料品店の精神を受け継ぎ、2代目夫婦がリブランディングした店で、家業を継ぎながら、原典の想いも伝えている。ふたりは定番の調味料からオリジナルの味まで、軽やかに「新時代の台湾の食卓」を生み出している。

陳家糧舍 Charming Storehouse

台北市大同區迪化街一段217號
02-2550-1285

 

蘇杭點心店 Su-Hang Snack Shop

上に天国、下に蘇州・杭州

台湾の小籠包店は「鼎泰豊」だけ、と思うのは早計だ。「蘇杭點心」の料理は、完璧な18のひだの小籠包、寧波排骨炒飯(豚スペアリブ炒飯)、油豆腐細粉(春雨スープ)、甘味系と軽食系のどちらも絶品な重酥餅(中華パイ)など、一品ごとに職人の技が光る。半世紀にわたり、幾多の政治家、芸能人、旅行者が、その味を求めてこぞって訪れる様子は、まさに「上有天堂,下有蘇杭(天には天国があり、地上には蘇州と杭州がある)」。60年近くの歴史を持つ店の料理の美味しさは、こだわりと手間ひまによって生み出されている。「蘇杭點心」は、江浙料理の洗練された味わいと精神を、いまも丁寧に守り続けている。

蘇杭點心店 Su-Hang Snack Shop

台北市中正區羅斯福路二段14號
02-2394-3725

 

路地裏、心の小旅行

雲彩軒 CLOUDHUES

暮らしの中で見つける台湾島の四季

台湾のマジョリカタイルのイヤリングから、台湾の小物をモチーフにした箸置き、二十四節気や小籠包がテーマの石鹸置き、そしてもちろん、厳選された台湾のお菓子や茶葉まで。「雲彩軒」は、母娘2代の「暮らしへの想い」を込めた店。台湾の職人ブランドから、エキゾチックでセンスの良い小物まで、どのアイテムも温かみがあり、日々の生活に楽しさと癒しを与えてくれる。旅の途中に立ち寄れば、きっと実用的で味わい深い「台湾土産」に出逢えるだろう。

雲彩軒 CLOUDHUES

台北市大安區永康街32號(永康店)
02-2351-8595

 

框影咖啡 THE WHO CAFE

猫に囲まれるやさしいひととき

永康商圏にある「框影」は、3D猫ラテアートで知られる人気カフェ。店内では2匹の可愛い猫が自由に歩き回っている。普通のカフェと違うのは、オーナーの母親がレシピを考案した台湾の家庭料理を味わえるところ。白蘿蔔燉梅花豬肉(豚バラ肉と大根の煮込み)、酒香花雕雞麵線(紹興酒入りの鶏肉の煮込み素麺)、紅燒牛腩(牛バラ肉の煮込み)など、どれもオーナー自らが食品の下ごしらえを行い、レストラン並みのこだわりで丁寧に手作りしている。毎月登場する期間限定メニューも楽しみだ。旅行中に散策で足が疲れたら、2階で猫たちと一緒に食事やコーヒーを楽しもう!

框影咖啡 THE WHO CAFE

台北市大安區麗水街2-1號2樓
02-3322-1020

 

微醺中山 Tipsy Japanese Bar

ひとり飲みのロマンを満喫

夕方6時。中山区の路地に灯りが灯り始めると、女将が営む居酒屋は時間通りに店を開ける。ひとりでも気軽に立ち寄れて、ゆったりとくつろげる空間。これが女将が目指す店の姿だ。国際酒匠の資格を持つ女将が作る、マグロのたたきや椒麻皮蛋(ピリ辛ピータン)などの料理は、どれも絶品ぞろいでお酒が進む。「微醺中山」は、旅の途中にひとりで飲みたいときにぴったりの店。ドラマ『ソロ活女子のススメ』のように、ひとり飲みが病みつきになること請け合いだ。

微醺中山 Tipsy Japanese Bar

台北市中山區民生東路二段93巷2號
02-2100-1605

 

九鳥私館 9 BIRDS BISTRO

路地裏で味わう古き良き香港の味

まるで香港の老舗レストランに迷い込んだような……。そんな店を訪ねてみたくはないだろうか? それならまず、光る「鳩」の字のボタンを見つけよう。ボタンを押せば、台北東区がたちまち別世界へと姿を変える。「九鳥私館」では、香港から台湾へ移り住んだ若い夫婦が、本場の味をベースに、現代的なエッセンスを加え、東洋と西洋が交差する香港スピリットを再現した料理を提供している。台北101を模った火炙叉燒飯(叉焼ライス)、フレンチの技法で作る陳皮油封鴨(鴨肉のコンフィ)、香港がテーマのカクテルなど、いずれも創造性とノスタルジーが見事に共存する逸品が堪能できる。

九鳥私館 9 BIRDS BISTRO

台北市大安區忠孝東路三段251巷7弄12號1樓
02-2721-5100

 

甘くゆったりした時間

璞豆咖啡 Dripure Café

Follow Your Green Heart

温州街の静かな路地に佇む「璞豆」は、シルクジャスミンとビカクシダに囲まれた小さな庭園のようなカフェ。オーナー夫妻は「美味しい料理は良い食材から」「手作りの温もり」をモットーに、片方がキッチン、片方がカウンターを担当。国立台湾大学と国立師範大学が近いことから、カフェには教授、学生、詩人、作家など、幅広い層のゲストがやってくる。おすすめは、コールドブリュー・アップルとグアバ・アメリカンのふたつのフルーツ系アイスコーヒー。爽やかで詩的な香りが漂うフルーティーなコーヒーが、午後のひとときを甘く包み込んでくれるだろう。

璞豆咖啡 Dripure Café

台北市大安區溫州街66號
02-2368-9466

 

旅沐豆行 COFFEE REMUS

心ときめくカフェタイム

創業以来、「旅沐」では、それぞれのコーヒー豆に最も適した焙煎と抽出方法を探求し、心がときめくような風味を引きだそうと努めてきた。紅茶やジュースにもこだわり、可能な限りオーガニックの食材を使用。さらに、ヴィーガン対応のスイーツも用意している。看板メニューのエスプレッソ・ロマーノは、爽やかな酸味と透明感のある味わいで、雲のように軽やかな口当たり。視線を上げれば、公園の豊かな緑が目に飛び込んでくる。人生とは旅のようなもの。1杯のコーヒーを通して、心ときめくひとときを楽しもう。

旅沐豆行 COFFEE REMUS

台北市中山區錦州街416號
02-2503-1005

 

關於烘焙 GUAN YU

誠実で義理堅い探求心

「關於烘焙」の店名の由来は、三国志でおなじみの関羽。この店で作られるパンは、すべて信念を込めた真摯な創作だ。店内で販売している独特の風味の食パンやバターロールは、塩とバターのみを使用しており、シンプルながらも熟練の技が光る。厳選した良質な食材を使用して、毎日手作りすることがこだわりだ。食材への誠実さ、顧客への義理堅さと約束、そしてレシピと製造工程への深い探求心。これこそが「關於」が信念とする姿勢なのだ。

關於烘焙 GUAN YU

台北市士林區德行東路182號
02-2832-0624

 

歐想烘焙 Oh SHINE

あたたかく甘い香りとの出逢い

「歐想」の扉を開けると、まるで台湾の日常の香りと出逢ったような感覚に包まれる。創業40年。東湖の人たちが子供の頃から親しんできた、懐かしくてやさしい味わいでいっぱいの店だ。店の奥にある工房は昼夜を問わず稼働し、焼き立てのパンを最高の状態で顧客に届けている。北海道から空輸した生乳を使った雪花糕(ココナッツミルク餅)、西洋の食材と中華菓子の伝統的な技法で作り上げたレトロな燒餅(中華パイ)など、どれも一口食べると焼き立ての温かさと台湾のやさしい味が口いっぱいに広がる。甘い香りの幸せタイムを満喫しよう。

歐想烘焙 Oh SHINE

台北市內湖區東湖路39號
02-2631-2847

 

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